レプトスピラ病

レプトスピラ病とは犬や人を始め多くの動物がかかる怖い細菌感染症です。

レプトスピラにはたくさんの種類があり、それぞれかかる動物は決まっていますが、人間も含めて複数の動物がかかる種類があります。この細菌は腎臓、肝臓、神経系を浸します。

回復した犬でも1年以上も尿から排菌する場合があり、感染した犬やネズミなどの尿や、その尿に土や水たまりに接触したり、汚染された食べ物を食べたりすることで感染します。

レプトスピラ病の症状は?

特に症状が現れないものもありますが、症状が現れるものには、40℃前後の高熱、食欲不振、結膜の充血、嘔吐や血便が見られます。

末期には脱水や尿毒症を起こして、高い確率で死に至ったり、黄疸、嘔吐、下痢、口の粘膜の出血症状などを伴い、発病後わずか数時間から数日で亡くなるケ一スも見られます。

レプトスピラ病の治療は?

毎年ワクチンを接種することが大切な予防法となります。

しかし、血清型によりワクチンがないものもあり、完全ではありません。そこで、レプトスピラに汚染されていそうな不潔な土壌、川に入らないことが大切です。

また、海外渡航からの感染例が出ていますので、流行地域では不用意に川など水場に入らないよう気をつけましょう。

日本での発生地域は茨城、埼玉、千葉、東京、静岡、愛知、三重、奈良、和歌山、岡山、広島、四国、九州、沖縄で見られています。

<混合ワクチンの違い>

混合ワクチンにはレプトスピラに対応しているものと対応していないものがありますが、特に山中に入る機会の多い猟犬、アウトドアで湖沼・川などに行く犬、またネズミに接触する可能性のある場合などはレプトスピラ症に対応したワクチンをお勧めしております。

ただし予防できる菌の種類が増えるほどワクチンの副反応が出やすくなる傾向があるため注意は必要です。

01

関連の記事

  • 犬伝染性気管気管支炎(ケンネルコフ) 犬伝染性気管気管支炎(いぬでんせんせいきかんきかんしえん)とは犬カゼと呼ばれるもので、第一に頑固な咳を特徴とする呼吸器病です。 仔犬 […]
  • 猫汎白血球減少症(猫パルボウィルス感染症)猫汎白血球減少症(猫パルボウィルス感染症) パルボウィスルが原因で起こる伝染性の胃腸炎で、感染力が非常に強く、死亡率が高い病気です。 猫汎白血球減少症(猫パルボウィルス感染症)の原 […]
  • 猫ウィルス性鼻気管炎(FVR感染症) 猫ウィルス性鼻気管炎とは猫カゼと呼ばれるもので、涙、鼻水、くしゃみを特徴とする呼吸器病です。 Feline Viral […]
  • 貧血を起こす疾患貧血を起こす疾患 貧血は赤血球が減少して酸素の運搬ができなくなり、様々な症状が起こります。 食欲不振や元気喪失、動くと息切れをする、結膜や口腔粘膜が白 […]
  • 犬ジステンパー 感染した犬の出す唾液、鼻汁が体内に入ってウイルスに感染すると、免疫力が低下し、細菌感染がおこって肺炎や腸炎などが悪化します。 さらに […]
  • 犬コロナウィルス感染症 犬コロナウィルスは犬の消化器官を侵します。また、伝染力が強く、集団飼育している場合には短時間で蔓延してしまいます。 犬コロナウィルス感染 […]
公開日:2014/10/24
更新日:
治療は光が丘動物病院グループへ
日本で数少ない「1.5次診療」をおこなっている当グループは、
大学病院に匹敵する獣医療の提供飼い主様に徹底したインフォームド・コンセントしています。
大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。

PAGE TOP