鉤虫症

鉤虫(こうちゅう)は比較的多い犬猫の消化管寄生虫です。成虫は小腸に寄生し、卵は糞便に排泄されます。診断は顕微鏡での糞便検査による虫卵の確認で行います。

動物は成熟虫卵や幼虫を食べたり、皮膚や足の裏から幼虫が侵入したり、母親の子宮の中で幼虫が胎仔に移行したりすることによって感染します。

卵から幼虫になるまで15~26日かかります。

鉤虫症の症状は?

鉤虫は重篤な症状を引き起こす消化管寄生虫のひとつです。動物の血液を吸血してひどい貧血を起こします。

若い動物、弱っている動物、栄養状態の悪い動物では、鉤虫は突然の衰弱や死を引き起こします。抵抗力のある動物では、鉤虫はゆっくり進行し、衰弱していく病気です。

鉤虫寄生の動物では体重が減少したり、下痢、タール様便、血便を頻繁に起こします。

鉤虫症の治療は?

治療には駆虫薬や注射を用いますが、貧血がひどい場合には輸血も考慮されます。

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鉤虫卵

07b

鉤虫幼虫

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公開日:2014/10/24
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