会陰尿道造瘻術のキーポイント その2
前回に続き会陰尿道造瘻術のキーポイントです。前回は術前の体位についてでしたかが、今回は術中のキーポイントです。
細いから広げる、だからこそ難しい
切開・剥離を続けていくと、次第に尿道があらわになってきます。ただ、ここでみえている尿道はあくまでも尿道の外側であって、この手術の目的は尿道自体を広げることなので、尿道の外側から尿道の内側まで切り込みを入れなければなりません。
この作業が手術の中で一番慎重になる場面です。
術者ごとに異なる工夫で確実に
尿道の内側は触って分かるものではないので、あらかじめ陰茎の先から細いカテーテルというプラスチックの管を入れておきます。
この管を頼りにメスで外側から内側へと切り込みを入れていき、尿道に達したらそこから体の奥に向かって切り広げていきます。
失敗の許されない一発勝負ですので、術者も助手も息を止めるように慎重にとりかかっています。
体の組織は名前も役割も違うものがいっぱいありますが、他の組織に隠れて触りづらかったり見えづらかったりすることも多々あります。
外科手術ではそういった組織へのアプローチに対して色々な工夫がされています。これからも少しずつご紹介していきますね。
公開日:2015/01/05
更新日:
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