異物誤食のキーポイント その2
引き続き異物誤食についてです。今回は催吐処置についてです。
強制的に吐かせる「催吐処置」
催吐処置とは、薬剤などと使用して強制的に吐かせることです。
レントゲン撮影で異物がどんなものであるかが判明したり、レントゲンに写っていないものを他に食べていない事が確定できる場合、また、吐かせることで異物が食道を通過可能で傷つける可能性の低いものである時に適応されます。
麻酔をかける必要がないため、一番リスクの少ない処置となります。
実際には呑み込める大きさのおもちゃ等の場合が多く、飼い主様ものみ込んだ場面を見ていてすぐに病院にきてくれる場面が多くみられます。
中には靴下等のレントゲンに写らないものを食べてしまうケースも見られますが、飼い主様の証言のもとに処置を行うこともあります。
危険を伴う可能性を予測する
ただし飲み込んだものが鋭利なものであった場合、胃や食道を傷つけてしまうことが考えられます。
更には食道に刺さってしまった場合は胃を開く手術より何倍も大変な手術になってしまい、その判断は容易にできるものでもありません。
また、無理に吐かせる処置を行うので、無事に異物が出た後も嘔吐が数回続いて体力を削ったり、誤嚥等のリスクも捨てきれません。
もちろん誤食させないことが一番ですが、食べたものによって催吐処置ができるかどうかが分かれます。
催吐処置もリスクがない処置とは言えませんので、獣医さんの診断と判断をよく聞いてどのように対処するのか相談しましょう。
大学病院に匹敵する獣医療の提供と飼い主様に徹底したインフォームド・コンセントしています。
大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。