犬のヘルニア、手術後のリハビリはどうすれば?
犬の椎間板ヘルニアについて、飼い主様の理解がどんどん広まってくれています。
緊急手術が必要だったり、なりやすい犬種が決まっていたりなど、ネットでもいろいろなことが書いてあって勉強になりますね。
椎間板ヘルニアは手術したら完治?
手術を無事終えた後の椎間板ヘルニアの症例は、次にリハビリが必要になってきます。
手術後、どのタイミングでリハビリを始めるかという事について様々な意見がありますが、現在は手術後なるべく早い方がいいとされています。
当院では手術を無事乗り越えて体調も回復してきたタイミング、手術の翌日からスタートする事が多いです。
リハビリって苦しいのかな…?
リハビリというとキツかったり辛かったりというイメージがありますが、初めは軽いリハビリからスタートするのが鉄則で、最初はマッサージや屈伸運動から始められます。
軽いリハビリから少しづつ筋肉などに刺激の多いリハビリへとつなげていきますが、なるべく1日に2回から3回くらい続けてあげられると理想です。
筋肉に刺激を与える運動は、足の角度に気を付けた屈伸運動を繰り返し行ってあげたり、指の先をつねって自分の体が自然と引っ込める運動を促すことでリハビリとなります。
リハビリは気持ちも大事
このレベルのリハビリになると、ワンちゃんの性格によっては刺激を嫌がってしまったりする場合もあります。本人が嫌がってもリハビリはなるべくしっかりと行ってあげられるのが理想です。
本人の気を紛らわしてあげたり、褒めてあげたりすることを織り交ぜて、リハビリが嫌なことにならないようにしてあげましょう。
ある程度反射が良好になってくると、支え付きの起立訓練や、歩行訓練といったものに移っていきます。
リハビリの成果は性格にも関係してしまう。
ここまでくると、自分で歩きたい意志が強い仔はどんどんと反応がよくなってきます。
ただし自分で歩く意思があまりない仔、内気な仔や運動欲求が少ない仔になるととても苦労してしまいます。
本人が歩こうとしないので、何とか気持ちを上げて歩く意思を目覚めさせてあげないと、良くなるものも進みが遅くなってしまうのです。
入院中でも飼い主さんの顔を見てテンションを上げてもらったり、おやつやごはんで釣りながらリハビリを行うなどの工夫をします。
鍼治療もプラス
その他には、鍼治療といった東洋医学を治療に加えたりします。
当院ではツボに鍼を刺した後、微量の電気を流す治療方法を取り入れています。微量の電気は鍼を通して筋肉へ刺激を与えるので、筋力低下を防いだり神経の伝達を活性することが期待できます。
退院後の注意点は、飼い主様とワンちゃんがどれだけ楽しくリハビリを続けられるか?というところになります。
リハビリに一番大切な事とは?
上手く歩けないためにリハビリを続けますが、日に日に回復していくといったことは珍しいので、良化のスピードが遅いと飼い主様の気持ちも暗くなりがちです。
しかしリハビリは継続こそが一番の近道なので、どのようなリハビリが一番なのか?というと、飼い主様とワンちゃんが無理なく続けられるリハビリが一番という事になります。
あきらめず、そして毎日楽しくワンちゃんと運動を続けられる、そういったリハビリプランが一番です。
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大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。