股関節脱臼や膝蓋骨脱臼は家の中で起こる!?

人の場合だと、脱臼や打撲、骨折などの骨や関節のけがはほとんど屋外や激しい運動をした際に起こります。

ただ、ワンちゃんは家の中でも怪我をすることが多い動物です。

家の中のけが?

最近は小型犬がブームで、それこそ成犬なのに1kgのワンちゃんが普通に動物病院に訪れるくらいです。

こういった小型犬は家の中でも十分な運動ができるため、全速力で走ったり、飛んだり跳ねたりできてしまいます。

こういった、家の中でも過剰な運動が事故を起こすことが一番の原因だったりします。

例えばフローリングで滑ってしまったり、ソファーや人の膝から飛び降りて着地に失敗してしまったり…

滑る

怪我をする場面は何気ない瞬間が多い

膝蓋骨脱臼(パテラ)は滑ってしまったことが原因で悪化を招いたり、手術が必要になってしまったりします。

腕の骨折はやはり落下が主な原因です。お子さんが抱いていたりする場合で起こることもありますが、膝の上から飛び降りて着地に失敗してしまったというケースが多くみられます。

そしてご自宅でわんちゃんのケアをしている時に起こってしまうけがも少なくありません。

犬おちる

家でのケアの瞬間にも

例えば爪切りや耳掃除、歯磨きなどです。

とても大人しくしてさせてくれる仔ではあまり問題ないのですが、嫌がって暴れてしまう仔の場合は要注意です。

ワンちゃんや猫ちゃんは嫌がって暴れる際、自分の体にかかる負担まで考えずに必死に抵抗してしまう事もあります。

そういった時に、飼い主様も必死になって押さえつけてしまうと、さらにワンちゃんの体への負担が大きくなってしまいます。

アクシデントとして一番多くみられるのは、暴れた際に後ろ足を強く使いすぎて股関節を脱臼させてしまうケースです。

後ろ足は踏ん張りやすく、一番力が入りやすい部位ですが、その分余った力を股関節が支えきれず、脱臼してしまうのです。

ほとんどの場合、手術が必要に

人のように外れた関節をはめ直すことで整復することも可能ですが、ベッドでずーっと寝ているという「絶対安静」が難しいワンちゃんでは、ほとんどの仔で再脱臼してしまいます。

骨折はもちろん手術でしか治りません。

外れて痛みが消えない膝蓋骨脱臼は、外れないようにする外科手術が必要になり、元に戻らない股関節も、大腿骨頭切除をはじめとする股関節の外科手術が必要になります。

骨折

一緒に過ごしている時間だからこそ

自宅の中だからといった理由で何でも全力で遊ばせていると、大きな事故につながりかねません。

また、「このくらいの高さなら大丈夫だろう」と思っていても、1~2kgの小型犬にとっては体の何倍にもなる高さだったりします。

目の行き届く家の中で、一緒に過ごしている瞬間だからこそ、事故につながらないかどうかしっかりと観察してあげてください。

公開日:
治療は光が丘動物病院グループへ
日本で数少ない「1.5次診療」をおこなっている当グループは、
大学病院に匹敵する獣医療の提供飼い主様に徹底したインフォームド・コンセントしています。
大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。

PAGE TOP