膝蓋骨内方脱臼整復術のキーポイント その2

今回は脱臼の程度が悪かったり、関節に異常がある際に行われる手術方法についてお伝えしたいと思います。

小型犬の場合、膝蓋骨脱臼を起こしていても痛みをさほど感じていない場合も多々あります。そのせいからか飼い主様方もあまり心配されないことが多く、気付かない間に進行してしまい、重症化することもあります。

脱臼の程度が高いと異なる手術方法

脱臼している状況が続いていると、下腿骨が捻転を起こしてしまいます。

これは、太ももの骨とすねの骨がまっすぐ屈伸できるように膝蓋骨がるので、この膝蓋骨が脱臼して正しい位置にないと、すねの骨に徐々に負担がかかりねじ曲がってきてしまう状況を言います。

この捻転の程度がひどい場合には、通常の手術では整形が難しくなります。

骨の移植が必要

解決するには膝蓋骨をつないでいる靱帯の付け根を切り落とし、足の屈伸が最もスムーズに行える部位に移植する「脛骨粗面移植」という方法を取らなければなりません。

この方法は重度の脱臼とその脱臼から生じた捻転がある子にしか行われることがありません。

一部の骨を切ったりするので手術の侵襲もかなり上がります。脱臼の程度がひどくならないうちに手術へ踏み切って頂けると、ワンちゃんにかかる負担も少なく済みます。

 

公開日:2015/03/30
更新日:
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