膝蓋骨内方脱臼整復術のキーポイント その4

手術方法のバリエーションについて色々紹介させてもらいましたが、今回は手術後のお話をさせて頂きたいと思います。

手術完了が完治ではない

手術後はもちろん「安静」なのですが、関節の手術は安静にしすぎもかえってよくないことがあります。

関節は常に動く場所なので、メスを入れた皮膚・関節包などがあらかた癒合するまでは患肢にギブスを巻きます。特に手術後の麻酔から覚める際、興奮して暴れてしまう子も少なくありません。

そういった動きのせいで、せっかく手術した部分の縫合がはじけてしまわないよう、一時的にギブスで固定しておきます。

ただ、固定を続けていると関節自体の動きまで固定され、曲がらなくなってしまうこともあります。その為、約5日~1週間ほどギブスで安全を確保し、その後徐々に関節の動きを戻すためにギブスを外します。

3か月のリハビリ

外した後は動く範囲を制限できる空間で、膝の治癒具合を観察しながら安静とリハビリを続けていきます。

膝蓋骨の脱臼整復手術は手術こそ1時間ほどで終わりますが、その後の治癒の管理とリハビリに気を抜くことができません。

退院後も家で無茶な運動をしてしまうと、再手術…といったことにもなりかねませんので、注意が必要です。

公開日:2015/04/20
更新日:
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