頸椎ヘルニア手術のキーポイント その3

頸椎のヘルニア手術の3回目になりました。

最後まで油断ができない

手術自体も山場を通り越し、残りは今まで剥離してきた組織類などを元に戻す段階へと進みます。
1の回でもお伝えしましたが、この部位には太い神経や血管、食道・気管が集中しています。

今まで避けていたものをまた慎重に戻し、器官を傷つけないよう組織同士を吸収性の糸で縫い合わせていきます。

実は過去にこの段階で太い神経に触れたことがあり、その瞬間に心拍数が急激に反動を受けた経験があります。

この時はかなり焦りました…おそらく山場を越えた安心感から油断が生じたのだと思います。この手術は本当に最後まで気が抜けません…

手術が終わった後も、実はまだまだ気にしなければならないことがあります。無事麻酔から覚めるか?麻酔から覚めた後のバイタルに変化はないか?体の他の部分に異常が出ていないか?等々

術後に思わぬ不具合が出ることも

これも過去に合ったケースですが、手術が無事終了し手術中も特に問題なく経過した子ですが、術後にバイタルの異常を起こした子がいました。数日酸素テントの中で集中管理しなければならない形となり、結果的には無事退院してくれましたが、かなりヒヤヒヤしました。

小型犬の中でもかなり小さな子だったことや、首の神経を刺激するということは想像以上に何かが起こり得るのかもしれません。

手術とはあまり関係ない部分が影響していたかもしれませんが、やはりこの手術は退院できると思える時まで気が抜けません。

公開日:2015/02/12
更新日:
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