大腿骨骨頭切除手術のキーポイント
今回は大腿骨骨頭切除手術についてです。
重度の股関節の問題は手術で解決
生まれつき大腿骨の骨頭が変形してしまっている場合や、脱臼をして元に戻らなくなってしまった症例に適応される手術です。
大腿骨の骨頭は太ももから腰の筋肉の奥に存在しており、複数の筋肉の間を剥離してアプローチしていきます。
小型犬などの場合は筋肉の厚みもあまりないのでアプローチに時間がかかることはありませんが、これが大型犬になると手間も時間も倍以上かかってきます。
大切な関節だからこそ、体は大事に守っている
最近特に時間を要するのがフレンチブルドッグちゃん達です…
ブルドッグの系列に言えることなのかもしれませんが、おそらく外傷に強くなるよう改良された犬種では皮下の組織が非常に強く作られており、剥離が難しいだけでなく、筋肉と筋肉の境目も見分けずらい場合があります。
フレンチブルドッグ等の短頭種は麻酔のリスクを少しでも軽減したいので、手術も早く終わらせたいのが本音です。
様々な犬種の特徴までカバーできるくらいの解剖知識の深さが必要になってきますが、これはやはり数多く経験しなければ蓄えられないものです。
術式の把握+経験による応用 これが外科手術全般のキーポイントなのかもしれません。
公開日:2014/12/15
更新日:
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