気を付けたい子猫の骨折
猫ちゃんは運動神経がいいので、骨折とは縁の無い動物だと思われているかもしれませんね。
猫は骨折しない?
実際、確かに動物病院に訪れる骨折症例のほとんどはワンちゃんです。
当グループだと骨折で来院される患者さんの中で猫ちゃんの骨折は1割にも満たないかもしれません。
それでも猫の骨折症例は減ることはなく、交通事故以外でも来院されます。
交通事故以外でも起こる骨折
上記にもあげましたが、猫ちゃんは外で暮らしている子もおおいので、交通事故とは背中合わせです。
道路に飛び出してしまう野良猫ちゃんもそうですが、家の敷地内でも、自分の家の車に車庫の中で引かれてしまったりすることもあります。
また、想像以上に多いのが屋内飼育の猫ちゃんの骨折です。
運動神経がよくても…
ビックリした勢いでどこからか落ちてしまったり、中には普段なら何でもない段差でも着地で失敗して骨折することも意外と多くみられます。
特に3ヵ月を過ぎた仔猫ちゃんは、活動量も上がり信じられないくらい家のなかを飛び回る光景を欲目にしますよね。
仔猫から飼われた方はすぐに思い出せるのではないでしょうか?
意外と多い仔猫のトラブル
子供の頃はどんな動物も関節が柔軟なので、着地を多少失敗しても大事になることはあまり無いのですが、骨に関して言うと大人の骨よりも弱い箇所があるんです。
それはどこかというと、骨が成長する際に一番細胞が増える場所、成長板とも言われる場所です。
この部分は、今まさに大人になるための骨を作っている場所で、骨の組織が成長しきっている場所と比べるととても脆い場所なんです。
骨が作られる場所、成長板
とはいっても、簡単におれるわけではないのですが、例えば太ももの骨に強い力がかかってしまった場合、この成長板に負荷がかかって折れてしまいます。
よく起こる場所は太ももの骨の膝がわの成長板です。
この場合、単純に折れていることがほとんどなので、手術事態もさほど難しいものではありません。
ただし、猫ちゃんを始めて飼った飼い主さんの中には、足を挙げて痛がっていても、なかなか病院につれてきてくれない方もいます。
こうなると体は骨折している部分を治そうとして固い組織を作り出していまうため、いざ手術となった際にこれらが邪魔になり進行を妨げることになってしまいます。
こじらせてしまう前に、病院へ
飼い始めたばかりのかわいい仔猫が骨折するということを受け止められないかもしれませんが、様子を見ていても骨折は治りません。
もしかして!?
と言うときは迷わず動物病院へ急ぎましょう。
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