猫の難治性口内炎
今回も引き続き口周りの事をお知らせします。
犬とは違った猫の歯の問題
動物病院に通われている猫ちゃんの中には、口内炎がひどくて食事もとれず、水も飲めないという子もいます。
原因は様々あり、ウィルス感染をはじめ免疫が絡んだものが多くみられます。
抗生剤やステロイドを長期にわたって服用したり、数日おきに注射して痛みをコントロールしている仔がほとんどです。
今回は、その中でも外科処置を提案する場合をご紹介します。
口内炎は主に歯と歯茎の間、歯周の腫れが広がっていることが多く、痛がっている仔の口の中を観察すると、歯茎が真っ赤に腫れ上がっているのがわかります。
原因となっているものを根本から除去する
上記のような内科治療でもなかなかコントロールできない場合、選択肢の一つとして「麻酔をかけて歯を抜く」という抜歯処置を提案することがあります。
ほとんどの場合、犬歯と門歯以外の歯を抜くこととなるので、とても残酷な印象があるかもしれません。
ただ、ステロイドの長期投与による体への負担や、口が痛すぎて食事も水も喉を通せない状況から比べると、痛みの原因がとれ、生活の質が格段と上がる場合もあります。
もちろんすべての症例で適応という訳ではありませんが、思い切った判断でその後の生活をかなり改善できる場合もあります。
口内炎でお悩みの猫の飼い主様は、一度主治医とご相談してみてはいかがでしょう。
大学病院に匹敵する獣医療の提供と飼い主様に徹底したインフォームド・コンセントしています。
大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。