チワワが急に目をしょぼしょぼさせたら？

小さく、愛嬌もあるチワワちゃん。目もとても大きく愛らしいですよね。

他にも眼の大きいワンちゃんは多く、シーズーやフレンチブルドッグなどの短頭種はほとんど目が大きいですよね。

実際は眼自体が大きい訳ではなく、目がおさまっている頭蓋骨の窪みよりも前面に眼球が出ている構造からそう見えます。

この特徴は困ったことに、目自体が物理的に傷付きやすい状況にあります。

ワンちゃんでも目はとても痛い

「人よりも犬は痛みに強い」とは言われていますが、目に関してはワンちゃんでも傷付くと相当痛みを感じます。

チワワちゃんなどの目が大きい子たちは、日ごろの運動や生活をしていても、どこかしらに目をひっかけてしまい傷つけてしまうことがとても多い犬種です。

特に散歩中などは、茂みに顔を突っ込んで枝で目を傷つけてしまったり、猫に興味を抱いて近づいたら爪で引っかかれてしまったりという事故は絶えません。

眼が傷付いたらどうなる?

眼の構造は人と異なる点はいくつかありますが、基本的な構造はさほど変わりません。

眼球自体に物理的な傷ができた場合、ワンちゃん達もかなりの痛みを感じます。片目をつぶるようにショボショボとした仕草が見られるはずです。

眼にできた傷は肉眼的には分かりづらく、動物病院でも専用の染色液を垂らし、傷の有無を判断します。

ここで大切なのは、傷以外でも目をしょぼしょぼさせる原因があることです。

傷があって痛がっているのか、それとも結膜炎のように炎症があって痛がっているのかで使う目薬が異なってくることです。

一般的には炎症を抑える薬というのは、傷の治りを遅くさせます。ですので、傷があった場合にはこの類の点眼薬は使えません。

けして病院に来る前に自宅にある目薬で治療をしてあげようとはしないでください。かえって直りが遅くなったり、激しく悪化してしまうこともあります。

眼の傷はどのように治す？

眼の表面も皮膚と同じように何層もの構造があり、その構造のどこまでダメージがあるかによって治療方法が異なります。

ごく浅いものであれば、目の表面を保護する点眼液を小まめにつけてもらうことで良化していきます。

激しく損傷してしまった場合には、傷の周辺の組織をトリミング等し、組織が再生しやすい状況にしてから、上下の瞼を半分ほど縫合して眼の表面を保護する処置が必要になります。

これはもちろん麻酔下でなければできませんので、目にできた傷というのは実は侮れないのです。

一般的な傷についても言えますが、処置が早ければ治りも早いという事が言えます。

猫の爪で引っかかれた場合などは、爪についている雑菌が眼の傷の中で繁殖し、化膿してしまう場合があります。

こうなると最悪失明してしまうケースもあります。

言ってくれないけど、気づいてあげやすい目の異常

「猫に引っかかれたんだ」「枝で傷つけたみたい」とワンちゃん自身が言ってくれると助かるのですが、飼い主様が様子の変化を気付いてあげるしかありません。

幸いにも目は普段からお互いを見つめ合っていたりするので、異常にも気づきやすいですよね。

気付いたらできるだけ早くかかりつけの動物病院に急ぎましょう。