犬の出産(自宅での自然分娩)
出産の準備
出産予定日が近づいたら母犬が落ち着いて出産できるような産室(箱)を用意して下さい。
産室を静かな場所に置き、母犬をひとりにさせてあげて下さい。出産予定日が近づいているかどうか正確に知りたい時、妊娠(交配後)58日目より出産するまで1日2回母犬の直腸温を測って下さい。
正常な直腸温は38.0℃~39.0℃ですが出産開始の24時間前になると直腸温はほぼ1~2℃下がります。
分娩と出産
第1期:母犬が落ち着きが無くなり、神経質になります。これが6~24時間続きます。
第2期:陣痛が始まり、仔犬が娩出され始めます。外陰部より液体のたまった緑色の袋と、胎児と胎盤が出てきます。出産直後、母犬は仔犬を包んでいる袋やへその緒を噛み切ります。母犬がしない場合は飼い主がそれをしてあげて下さい。出産の際、袋が破れなければすぐに破って取り除き、仔犬の顔を拭いて下さい。
第3期:まだお腹に仔犬が残っていると、陣痛に伴い次の仔犬が出てきます。この時期は通常10~30分位ですが、2,3分から1時間に及ぶこともあります。
産後の看護
仔犬が出てきたら体を包んでいる膜を取り除き、顔についている粘液や羊水を拭きとり、自発呼吸や血液循環を刺激するためにきれいなタオルでよく拭いて下さい。
2,3分もすると仔犬は動き始め、大きな声で鳴くようになります。
ヘその緒は仔犬の体から2~3cmの所をまず糸で結び、その先をハサミで切って消毒して下さい。
出産の介助
仔犬が産道でひっかかり、また母犬が力んでも出てこない場合、緊急の介助が必要となります。
きれいなタオルで出ている仔犬を包み、安定した力でしっかりと引っぱって下さい。無理なカで急に引っぱってはいけません。
これを5分行ってみても仔犬が出てこないようなら、すぐ病院へ連絡して下さい。
*こんな時はすぐに病院へ連絡して下さい
- 産道にひっかかった仔犬を引っ張っても出てこない時。
- 30分以上陣痛があるのに仔犬が出てこない時。
- 残っている仔犬を産むのに陣痛が弱いため6時間以上もかかる時
- 4時間以上たっても次の仔犬が出てこない時
- 緑がかった黒っぽいおりものが出ても陣痛が来なかったり、3~4時間たっても仔犬が産まれてこない時。
- 妊娠期間が65日以上に及ぶ時
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大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。