気づかぬ間に進む歯周病疾患
当院の新しい分院、光が丘動物病院 麻布クリニックが開院して1年を迎えました。
たくさんの患者様が来院して頂きましたが、その中でも特に多かった印象を持つのが歯のトラブルです。
見えないところで進んでいる歯周病
歯石の沈着が見られる子が多く、外来で定期的に歯磨きをしてくれる子もいます。
歯磨きでケアが行き届いている状況であれば、重篤な歯周病に進行することはあまりありません。
ただし、歯磨きができず歯石がびっしりと着いてしまっている場合、もちろん口臭や歯肉炎といった目に見える症状がありますが、実は歯の根っこに細菌が侵入し、歯やあごの骨を侵食してしまっている場合もあります。
この状況が進行すると、鼻の奥にある空間にも影響を及ぼし、慢性的な鼻炎を起こしてしまいます。
人気犬種に多い
特にトイ・プードルやミニチュア・ダックスフント、イタリアン・グレーハウンドのような鼻の長いタイプの子たちに多く見られます。
一番立派な歯である犬歯に歯石が着き、その歯石を通じて犬歯の根っこに細菌が移動していきます。犬歯の根は鼻の奥の空間の近くにある為、そこで起こった炎症は鼻炎と同じような症状をおこします。
ひどくなると血混じりの鼻水が出るようになり、鼻のさらに奥の方にも細菌が住みつき、抗生剤などを使用してもなかなかコントロールできないといった状況になってしまいます。
歯石が着き始め、鼻水やくしゃみが多くみられるようになったら要注意です。大事に至る前に獣医さんに診てもらいましょう。
大学病院に匹敵する獣医療の提供と飼い主様に徹底したインフォームド・コンセントしています。
大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。