仔犬を迎えた方の中で「臍ヘルニア」という言葉を聞いたことがある人も多いと思います。 臍(へそ)のヘルニア おへそのヘルニアと書いて「臍ヘルニア」ですが、その通りおへそがヘルニアを起こしてしまっている状況です。 簡単にいうと「でべそ」ですが、その程度によっては単…
通常男の子の睾丸は体の外にある陰嚢に二つとも収まっていますが、まれに体の中(腹腔内)に留まってしまうことがあります。 陰睾丸ともよばれる ワンちゃんは生まれてから数ヵ月の間で、もともとはお腹の中にある睾丸が足の付け根を通って陰嚢まで降りてきます。 これが何ら…
今回は最も厄介な腸内異物についてです。 最悪のケースがありえる「腸内異物」 このケースは飼い主様が見ていないところで何かを食べてしまったという場合が多く、症状が出てから病院にいらっしゃることとなり、経過が長くよりひどい状況を招きがちです。 中でも「変わったもの…
今回はいよいよ開腹手術となる場合についてです。まずは胃切開からお話しようと思います。 開腹手術「胃切開術」 レントゲン上で明らかな異物が胃内に見られる場合や、「飲み込んだところを見た」といった飼い主様の証言が明らかであった場合、加えて催吐処置や内視鏡での摘出が…
引き続き異物誤食についてです。今回は催吐処置についてです。 強制的に吐かせる「催吐処置」 催吐処置とは、薬剤などと使用して強制的に吐かせることです。 レントゲン撮影で異物がどんなものであるかが判明したり、レントゲンに写っていないものを他に食べていない事が確定で…
今回から数回にわたって、異物を誤飲した症例をご紹介させていただきます。 食事以外の物を誤って飲み込んでしまったことを誤飲と表現しますが、実際の症例ごとに見るとその誤飲物は様々です。 対処も胃を開かなければならない場合や内視鏡と鉗子で摘出する場合、薬剤で吐かせて…
今回も女の子に多い手術、乳腺腫瘍について書かせて頂きます。 良性の場合もある乳腺腫瘍 特に避妊手術をしていない仔であったり、手術をした時期が遅かった仔などによく見られますが、良性の腫瘍であることもあり、獣医さんによっては積極的に摘出手術を進めない先生もいると思…
避妊手術をされていない、高齢犬の女の子に最も起こりやすい子宮蓄膿症について書かせて頂きます。 昨年11月に開院したばかりでまだまだ患者数の少ない麻布クリニックでも、4月までに2件の手術が行われているほど、この病気はとても身近にありとても怖い病気でもあります。 …
手術方法のバリエーションについて色々紹介させてもらいましたが、今回は手術後のお話をさせて頂きたいと思います。 手術完了が完治ではない 手術後はもちろん「安静」なのですが、関節の手術は安静にしすぎもかえってよくないことがあります。 関節は常に動く場所なので、メス…
今回は本来膝蓋骨が滑らかに移動する場所、大腿骨の末端にある溝の整復についてです。 溝を人工的に作る「造溝術」 この場所は膝蓋骨が滑って移動する溝なので「滑車溝」と言われています。この滑車溝が生まれつき浅かったり無かったりする子は、膝蓋骨が正常な場所にとどまらず…
大学病院に匹敵する獣医療の提供と飼い主様に徹底したインフォームド・コンセントしています。
大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。